Blog記事一覧 > 鍼灸 | 芝公園・浜松町・赤羽橋・三田 芝公園整骨治療院 - Part 2の記事一覧
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
最近、『寒暖差疲労』という言葉がメディアでも取り上げられていましたので聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
前日との気温差や、一日の中での気温差が7度以上ある様な場合に、自律神経の調整機能が乱れて様々な身体の不調が出るものを指します。
症状としては、文字通りのだるさなどと同時に、肩凝りや頭痛、内臓症状では食欲不振や便秘・下痢などが現れることもあり、人によっては、めまいや不眠、イライラなどの気分の乱れも現れます。
自律神経である交感神経と副交感神経は、身体の活動モードと休息モード、体温の上昇と下降などを調整しており、ちょうどアクセルとブレーキの様な関係でバランスを取り合っています。
寒暖差が大きいと、気温の変化に身体を対応させようと、急激に何度もアクセルとブレーキをかけることになり、調整がききにくくなってくるのです。
自律神経の調整機能は、普段の生活習慣(生活リズム)が大きくかかわることは言うまでもありません。
また、寒暖差に対する自律神経の調整機能については、筋肉量や運動習慣、発汗習慣も関係します。
筋肉は熱を発生させ体温を上げます。一方、発汗によって体温は下がります。
運動と休息はアクセルとブレーキのメリハリをつけ、その調整機能を鍛えます。
在宅の時間が長く、空調(冷暖房)がきいた快適な空間の中であまり動かない。
その為に身体を動かして適度に心拍数が上がったり、発汗する機会も少ない。
となると、アクセルとブレーキの加減や、スイッチのオンとオフといった切り替えが鈍くなってゆきます。
そこに来て寒暖差が大きいと、自律神経の調整機能が追い付かず、上記の様な症状が現れる、という訳です。
対策としては、単純に、運動をする(適度に心拍を上げたり発汗する機会を持つ)、規則正しい生活を送る、空調(冷暖房)に頼り過ぎない、といったことが挙げられます。
つまり、普段から自律神経のアクセルを踏んだりブレーキをかけたり、スイッチを入れたり切ったり、ということを適度に、そして緩やかに行っておくことで、その調整機能を働かせて鍛えておくということです。
入浴で身体を温め発汗したり、首肩のストレッチを行うことも有効です。
生活習慣の改善だけでは追いつかなかったり、症状が強く出ている場合などは、針灸なども有効です。
針や灸の刺激は、滞った血流を改善したり、また、緊張を緩めたり、逆に働くべき機能を賦活したりといった効果があります。
季節の変わり目の体調不良にお悩みの方は、是非ご相談ください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
季節の変わり目で、且つ、最近の様に、気候・天候の変化や寒暖差の大きな時には、
『何か自律神経が乱れている様で・・・』と言って不調を訴える方が増えます。
何となく頭がモヤッとしたり、動作の拍子に頭がフラッとしたり、何となく頭がスッキリとしない。
そのせいか睡眠にも影響が出たり、胃腸の不具合などの身体不調を伴う方もいらっしゃいます。
病院の検査では特に異常は見当たらず、症状も明確ではない為、「自律神経(の乱れ)ですね」と言われてしまうことが多いようです。しかし、ご本人にとっては辛い状態です。
この様な状態、中医学では「気の昇降」が上手くいっていない状態だと考えます。
自然界では、昼間は太陽が高く昇って、夜には陽が沈みます。
四季の移り変わりでは、春から夏には太陽は南天に高く昇って陽気も高まり、秋から冬はやや低い軌道で天を昇降します。
同じように、人の身体の中でも常に「気が昇り降り」しながら、清・濁の気が代謝しています。
ところが、自然界の四季の移り変わりや気候が乱れると、人の身体もその影響を受けてしまいます。
「気の昇降」が乱れた結果、「濁気」が降りずに頭に停滞してしまうと頭が「モヤッ」とします。
逆に食事や呼吸から得られた「清陽の気」が頭に昇らないと頭が「フラッ」とし易くなります。
身体の中では水分や血液も気に伴って昇降・循環していますので、必要なところに十分な血液が届かなかったり、不要なところに余分な水分が停滞することでも、フラッとしたり、モヤッとしたりします。
頭部にある神庭(髪の生え際から5分)や百会(頭のてっぺん/髪の生え際から5寸)、四神聡(百会から一寸の周囲4点)といったツボは、頭部に清気を引き上げたり、滞った濁気を降りやすくしたりします。
「気の昇降」が乱れる原因は自然界の影響だけではありません。
ストレスがあると気を停滞させて循環を悪くします。
胃腸の不具合は気血の生成不足につながり、気血が不足する為に循環が悪くなります。
こうした場合には、手足のツボも使ってこれらに対する治療もあわせて行ってゆきます。
不調は感じるけれども病院の検査では明確な異常がなかった。
自律神経(の乱れ)と言われたが、具体的な対処方法がわからない。
そのような症状の場合には、一度、違った角度からのアプローチとして鍼灸治療を試してみてください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
やっと秋らしくなってきましたが寒暖の差が大きいですね。
夏の間は、熱中症予防の為に、意識して水分摂取を心掛けた方も多いと思います。
猛暑日も多かったので、アイスクリームや冷えたビール、食事では冷やし中華など、冷たいものを口にすることも多かったのではないでしょうか。
こうした夏場の水分摂取や冷飲冷食は、熱中症予防やお身体のクールダウンの為には仕方のないことですし、またある程度必要な事でもあります。
しかし過剰気味な水分摂取や冷飲冷食は胃腸に負担をかけ、その影響は夏の終わりから秋口に現れます。
この時期の食欲不振や胃重などの胃の不具合、身体のだるさなどは、夏場に負担のかかった胃の疲れです。
胃の疲れは、放っておくと、秋から冬にかけての体力、抵抗力にも影響を与える可能性があります。
中医学(針灸や漢方などの中国伝統医学)では、「肝、心、脾(胃)、肺、腎」の五臓は、左記の順番で「母子関係」または「相生関係」にある、と考えます。
【五臓の母子関係】: 肝(母)→(子)心(母)→(子)脾(母)→(子)肺(母)→(子)腎(母)→(子)肝・・・・・・
上記の様に、肝は心の母で、心は肝の子。肝の子である心は脾に対しては母となり、脾は心の子。心の子である脾は肺の母・・・といった具合に関係が循環しています。
五臓の間には、上記の順番で、生じては受け渡してゆくというエネルギーの循環関係がある、という理解でも良いでしょう。
「胃」と関係の深い臓は「脾」ですが、上記の関係の通り、「脾(胃)」は「肺」の母であり、「肺」のエネルギーを生み出す親元の様な関係にあります。
夏の胃の疲れが取れないままだと、その子である肺のエネルギーも充実せず、乾燥する秋から初冬にかけて、肺が外気の影響を受けやすくなります。
その結果、風邪をひきやすくなるなど、体調を崩しやすくなる可能性があります。
胃の元気を取り戻すには、足の三里や、胃の中脘(ちゅうかん)、臍下の関元といったツボにお灸をするのが良いでしょう。
ただ、季節の変わり目でもあるこの時期、特に、寒暖差の大きい今年の様な気候では、胃腸の不具合だけでなく、様々な自律神経の乱れによる症状も併発します。
針灸治療は、胃腸症状や自律神経症状にも効果があります。
家庭でのお灸だけで改善しない様な症状が続く場合には、是非、針灸治療を受けてみてください。
コロナとインフルエンザの同時流行が心配されている今年の冬。
元気いっぱいで過ごせるよう、お体をいたわりましょう。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の高橋です。
鍼施術の際にずーんと来たり、ドンっと重い感じになることありませんか?
これが「ひびき」というものですね。
何故、ひびきが起きるのかと言いますと
硬くなっている筋肉や経穴や筋膜に鍼が到達すると
筋肉がグッと収縮して、神経を強く刺激することにより起こると言われています。
色々諸説はあると思いますが。
経穴の流中(電車の駅みたいに)を流れていくのを感じる方もいらっしゃいます。
ひびくから効くんですか?と聞かれることもありますが
ひびかなくても効きますし、どちらも効果はあると思います。
ひびきが苦手な方もいますしそういった方には細めの針を使ったり
刺激量を調整したりしますのでご安心ください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
正座をしたりしゃがみこんだ姿勢が続いた後、立ち上がろうとすると膝がスムーズに伸び辛く、痛みもある、という方、いらっしゃいますよね。
正座そのものは出来るし、しゃがみこむ(蹲踞の様な)姿勢もできる。
立って動き始めてしまえば(動き始めは若干ぎこちないけれども)、歩いたり走ったり、階段を昇り降りしたり、普段の動作は何ともない。
しかし立ち上がり、動きはじめに不具合がある。
こうした膝の症状と言うと高齢者の方の症状の様に思いますが、早ければ40代後半から50代くらいの方でもこうした経験のある方が少なくないようです。
人によっては、(痛みほどではないけど)常に膝関節にはばったい感じがある、という方もいらっしゃいます。
特にコロナ禍で在宅勤務などが増えた中で、こういった症状が出た方もいらっしゃる様です。
これは大雑把に言えば、膝の関節の「油切れ(潤滑油切れ)」の様な状態です。
こうした症状が、吸い玉(抜缶)で改善することがあります。
吸い玉は、吸引することによって、
①硬くなった皮膚を引き伸ばし、皮膚の柔軟性を改善します。
②皮膚の下の脂肪組織や、浅い部位の筋肉、その筋肉を覆う筋膜なども吸引によって引き伸ばされ、柔軟性が改善します。
③また、皮膚、脂肪組織、筋肉、筋膜などが相互にこびりついた様な状況を引き剥がし、相互の動きを滑らかにします。
④そして、吸引によって毛細血管を広げ、循環を良くし、組織に潤いを戻します。
膝の関節は蝶番の様な関節ですが、実際には、扉の蝶番の様な単純な軸回転ではなく、軸が回転しながら転がるようにスライドして動きます。
膝のお皿も、膝の曲げ伸ばしに伴って、膝関節の上をスライドしています。
したがって、膝関節の動きにとって、関節を覆うように付いている筋肉や皮膚の柔軟性と滑走性は大切です。
関節の構造的な問題が大きい場合は適応外のこともありますが、
そうでない場合には、上記のような事柄の改善で症状が軽減し得ます。
ある意味これは膝関節に限らず、腰や肩、首など、身体のあらゆる部位についても言えることです。
単純に運動不足が原因のこともありますので、動ける範囲で先ず運動をしてみることもオススメしますが、
それでも動きや動きの感覚に不具合を感じる場合、興味のある方は、是非一度、吸い玉の適用についてもご相談ください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
耳の中でセミの鳴いている様な音や金属音の様なキーンという音が常にしている耳鳴りは不快なだけでなく大変ストレスにもなる症状です。
耳鳴りそのものもストレスですが、そもそも耳鳴りの原因の一つにストレスが挙げられます。
以前、この様な患者さんがいらっしゃいました。数年前から毎日約10時間に及ぶ慣れないPC作業が続き、それに伴ってふらつき、肩こり、眼の疲れ、頭痛といった症状が出現した後に耳鳴りが出現した、ということで相談にいらっしゃいました。
また別の患者さんは、元々長年(意識を向けると)耳鳴りがあるものの平素は音に慣れてしまっていました(程度によって耳鳴りの音には慣れも出てきます)。ところが上記に似た多忙とストレスが続いた後に悪化し、睡眠にも影響が出てきたといって相談にいらっしゃいました。
最近では元々あった耳鳴りがこのコロナ禍で悪化したというケースも聞きました。
これらのケースは、中医学(中国の伝統医学)的には、多忙によって気血が損耗し、身体上部にある頭部や耳目などに十分な気血が行き届かなくなった上に、ストレスによって生じた気の停滞・鬱積が長引いて熱化(鬱熱)し、その熱が上衝して耳に影響したことが原因として考えられます。
こうした場合、針灸治療では、先ず気血を補いながら、同時に停滞した気の巡りを良くすることを考えます。
例えば、手の「合谷」と足の「太衝」というツボの組合せにはその働きがあります。
これに耳を通る経絡上で手首近くにある「外関」と言うツボを取るなどして症状の改善を図ってゆきます(各々下図1枚目~3枚目)。
日常生活で十分な休息を取りリラックスしてもらうことも大切な治療の一要素となります。
もちろんストレス以外の原因も考えられます。
中医学では五官の中で「耳」は「腎」の臓との関係が深いと考えます。
中医学では、「腎」という臓は〝先天的なエネルギー〟を蓄えている臓で、成長や老化と密接な関係があります。
「腎」は「耳」以外にも「歯」や「骨」とも関係が深く、その為、加齢と共に「腎」(≒先天エネルギー)が弱くなって来ると、「歯」が弱くなったり、「骨」が弱くなって背中が丸くなったりしやすくなると考えます。
同様に、「腎」の衰えによって「耳」が十分に栄養されなくなると耳鳴りや難聴を生じてくるという訳です。
加齢は自然現象なので補うにも限界はあるかも知れませんが、加齢以外に、大病の後や、著しく体力を消耗するようなことがあった後などに発症したものもこのタイプに当てはまります。
この場合は、例えば、腎経の原穴である足の「太谿」というツボで「腎の気」を補いながら、耳のすぐ前方にある「聴宮」というツボで耳局所の血流改善を図ったりしてゆきます(下図1枚目~2枚目)。
耳鳴りはなかなか簡単な症状ではありません。
それ故、長期に渡ってお悩みの方も多くいらっしゃいます。
様々な治療を試している方も多いと思いますが、針灸治療を試したことが無い方は、選択の一つとして是非針灸もお試しください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
前回は、「痛み」の種類についてお話しました。
その中で、慢性痛に関する心理的要因についても触れましたが、
長引く痛みに関しては「痛みの悪循環」ということについてもお話ししておきたいと思います。
急に痛くなり、短期で治まる痛みを「急性の痛み」と言います。
一方、1~3カ月以上続く痛みを「慢性の痛み」と言います。
通常、「痛み」が生じると、交感神経や運動神経が緊張・興奮し、血管の収縮や筋肉の緊張を引き起こします。
その結果、血流が悪くなり、局所での「痛み物質」の発生(増加)につながります。
通常は、痛みが生じても、時間と共に交感神経の興奮はおさまり、血流も改善して、痛み物質が流され、痛みも鎮まってゆきます。
ところが、痛みが長引いてくると、交感神経の緊張が続き、血管が収縮して血流が悪い状況が続くので、局所の「痛み物質」の発生が増加します。
「痛み物質」は血管を収縮させるので、それによって血管はまた収縮を続け、
血管収縮に因る「痛み物質」の発生(増加)と、「痛み物質」の発生による血管の収縮という悪循環を生じます。
痛みによって交感神経の興奮もおさまらず、これがまた血管の収縮や筋肉の緊張を持続させ、痛みが長引きます。
こうして「痛みの悪循環」に陥ります。
既述の通り、通常は、痛みが生じても、時間と共に交感神経の興奮はおさまり、血流も改善して、痛みも鎮まってゆきます。
これは私たちの体に自然治癒力・回復力が備わっているからです。
しかし「痛みの悪循環」に陥ると自然治癒力による回復が遅れます。
痛みの治療は、この「痛みの悪循環」を断ち切ること、あるいは、「痛みの悪循環」に陥らない様にすることも目的の一つとなります。
薬は副作用があるからと鎮痛剤の服用などを嫌がる(怖がる)方もいらっしゃいますが、適切な服用は、「痛みの悪循環」に陥らない、あるいは「痛みの悪循環」を断ち切って回復に導く利点が薬の副作用を上回ると考えます。
前回のブログでもお話した通り、私たち整骨院や鍼灸院の施術というのは、マッサージなどの手技や、鍼・灸、その他の道具を用いた施術によって、痛みの閾値をコントロールしたり、あるいは、血流を良くすることで痛みの軽減を図ってゆきます。
これもまた、「痛みの悪循環」に陥らない、あるいは「痛みの悪循環」を断ち切ることが目的の一つとなっています。
「あれ、何かいつもより痛みが長引いているかな?」「痛み始めてから時間が経っている割に痛みが強いなか?」と感じた場合には、「痛みの悪循環」に陥り、身体の自然治癒力・回復力が十分に働き辛くなっているのかも知れません。
身体の自然治癒力・回復力を十分に働かせる為にも、長引く痛みにお悩みの方は早めにご相談ください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
痛みがあるのは不快ですし苦痛ですよね。
では、この痛みにはどういった種類があって、どういった仕組みで生じるのかについて見てみたいと思います。
痛みは、大きく分けると次の三種類に分類されます。
①侵害性疼痛(侵害受容性疼痛)
切り傷や打撲、骨折、あるいは、お腹が痛い、喉が痛い、歯が痛い、といった、誰もが経験したことのある様な痛みがこれに当たります。
からだの組織には、組織の損傷を感知する痛みの侵害受容体があります。
侵害受容体とは、いわば、組織の異常を感知するセンサーやアンテナの様なもので、その多くがが皮膚や内臓に分布しています。
上記の様な「痛み」は、組織の損傷や刺激、炎症によって、痛みのセンサーが刺激されたことによって生じる(感じられる)感覚(痛み)です。
②神経障害性疼痛
上記の痛みに対して、センサーやアンテナと脳とを繋いでいる神経のケーブルが傷害されたり変調をきたして生じる痛みがこれに当たります。
神経や脊髄だけでなく、脳自体の損傷や機能障害によって生じるものもあります。
侵害受容性疼痛に比べると、治療が難しかったり、症状が長引いたりし易いとも言われます。
障害を受けている部位と痛みを感じる部位とが離れていることがあるのもこのタイプの痛みです。
手術やケガで傷つけた後に生じる神経痛や、帯状疱疹(ヘルペス)後の神経痛、三叉神経痛、あるいは、がんによる神経の圧迫や浸潤で生じる痛みなどがあります。
③心因性疼痛
これは上記の二つに当てはまらない痛みです。
つまり、痛みを感知するセンサーやアンテナ(侵害受容体)、あるいは、それを伝えるケーブル(神経)に異常が見当たらない痛みです。
心理的要因によるものなので、薬剤と精神心理療法などが併用されることが多いものです。
上記ふたつの疼痛に比べるとまれなケースです。
とは言え、どのような痛みも心理的要因によって悪化します。
例えば、慢性の痛みがある人は、痛みが再発もしくは増悪することに対する不安や恐怖によって痛みを感じやすくなり、同程度の身体疾患の人に比べても痛みが強調あるいは増強して感じられる様になります。
こうした心理的要因によって悪化する慢性の痛みを慢性疼痛症候群と言います。
以上が「痛み」の大きな三つの分類です。
③については、①や②に比べると「まれ」であるとは書きましたが、
「痛み」、特に「慢性痛」に対する「脳」の関与や「心理的要因」は、近年、特に注目され、研究も進んでいます。
私たち整骨院や鍼灸院の施術というのは、マッサージなどの手技や、鍼・灸、その他の道具を用いた施術によって、痛みの閾値をコントロールしたり、あるいは、血流を良くすることで損傷した組織の回復を促進することで痛みの軽減を図ってゆきます。
長引く痛み、頑固な痛みにお悩みの方は、是非ご相談ください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
今年の東京は6月の内から猛暑日が続きました。
短い梅雨も終わって、これからまだまだ暑い日が続きそうです。
熱中症予防のためにも水分摂取は必要ですが、水分摂取が多過ぎたり、冷たいものを飲み過ぎると、胃腸が元気を無くしてきます。
プールに長く浸っていると皮膚がふやけてきたり、反って体を冷やしますよね。
胃腸も多量の水分に浸り続けることで冷えたりふやけたりして働きが悪くなる、そんなイメージです。
そのような状態にも針灸治療は効果を発揮します。
針や灸を受けたことの無い人でも、ツボに少し興味があれば『足三里(あしのさんり)』というツボの名前は聞いたことがあるかも知れません。
胃腸のツボ、滋養強壮のツボとして知られたツボで、松尾芭蕉が足三里に灸をすえながら旅をした、ということでも有名です。
胃や腸の働きを調えたり、弱った胃腸に元気を与えるのは針灸治療が本来得意とする分野なのです。
夏バテではありませんが、以前こんな患者さんがいらっしゃいました。
体質的にかなりの胃腸虚弱で、体力が無く、食も細く、西洋薬は胃に触るということで、継続的に漢方の煎じ薬を服用していました。
しかしある時、あまりにも体調が崩れ、煎じ薬はそのにおいだけで受け付けなくなりました。
そのため、(においや味が気になり難い)製剤漢方に切り替えたのですが、それでも胃に入ると気持ち悪くなって受け付けないといった具合でした。
胃腸虚弱を治すために漢方薬を服用していたのですが、その薬すら受け付けないくらい胃腸が弱ったのでは漢方薬もその効力を発揮することができません。
食事もほとんど取れなくなり、漢方薬局からの紹介で針灸にいらっしゃいました。
それだけ体力が弱っているので針灸の刺激量や使うツボは色々と工夫を要しましたが、治療を重ねる毎に、針灸の刺激で少しずつ胃腸が活動をはじめ、簡単な食事が取れるようになりました。
その後、漢方薬が服用できるようにまで回復し、再び漢方薬の治療に戻ってゆきました。
お薬はお薬の、針灸は針灸の特徴、特質があり、それらを活かして上手に使い分けや併用をすることを学んだ症例でした。
夏バテや胃腸の不調に対するセルフケアとしては、市販のお灸を使って足三里のツボに施灸するのも良いでしょう。
水分摂取が多くなりがちなこの時期の胃腸の不調や身体のだるさなどは、6月14日のブログ(湿邪に因る不調)で紹介したツボもご参照ください。
セルフケアでは間に合わない体のだるさや、胃腸虚弱・便秘などの胃腸不良でお悩みの方は是非一度、針灸治療を試してみてください。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
内踝の少し上に「三陰交」というツボがあります。
冷え性や婦人科のツボとして雑誌などでもよく紹介されるツボなので、ご存知の方も多いと思います。
今回はこの三陰交のツボの意味と婦人科症状との関わりについてお話しします。
婦人科の諸症状は「血の道症」とも呼ばれます。
また、「母乳は白い血液」などとも言われます。
中医学では「女子は血を以って本となす」と言われ、
とにかく、月経から妊娠・育胎、出産、授乳に至るまで、女性の身体はいずれの時も「血」と大きく関わっています。
婦人科に関わりの大きな臓腑は主に「肝・脾・腎」の三つです(※現代医学の肝臓、脾臓、腎臓とは少し概念が異なります)。
血液は摂取した食物から作られますが、血の生成という点ではまず「脾」の働きが重要になります。
中医学の脾は現代医学の脾臓とは少し異なる概念です。胃とセットで「脾胃」と称されることが多く、消化吸収系統くらいに理解してください。
脾胃を中心(起点)に生成された血は主に身体の前面正中を通る「衝脈・任脈」というルートを通って子宮へと運ばれます。
子宮を満たした血液は、妊娠が無かった場合、一度体外に排出されてリセットされます。
中医学には「旧血不出、新血不生(古い血が出なければ新しい血は生じない)」という言い方がありますが、生理の時にしっかりと古血が出ることは、次にまたしっかりと新しい血を生成する為にとても重要なことなのです。
この一連の生理周期や血のスムーズな流れをコントロールしているのが「肝」の臓です。
「腎」には生まれたときに父母から受け継いだ「先天の気」、そのエッセンスである「腎精」が蔵されています。
したがって、生殖や成長という先天的な働きは「腎」に蔵されています。
「精血同源」という言葉がありますが、「腎精」は不必要に漏らさなければ必要に応じて「血」に転換されます。
したがって、月経から妊娠・育胎、出産、授乳に至るまでいずれの過程においても腎は重要となります。
かなり大雑把な言い方になりましたが、複数の臓腑や経絡が関わるこの一連の周期の中で、血の流れに必要以上の過不足や停滞が生じたものが、生理不順や生理痛をはじめとした婦人科症状だと言うことができます。
冒頭の「三陰交」というツボは、上記の「肝腎脾」三つの陰に属する経脈が交わる処と言う意味です。
主要な三つの臓腑経絡を同時に刺激することが出来るため、婦人科の治療に常用されるツボとしてよく紹介されるという訳です。
もちろん実際の治療においては、症状や原因に応じて、三陰交以外のツボも使いますし、三陰交を使わないこともあります。
針灸治療は、気血の循環やバランスを整えることで、生理痛や生理不順に効果的な施術方法のひとつです。
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