Blog記事一覧 > 身体のだるさ | 芝公園・浜松町・赤羽橋・三田 芝公園整骨治療院の記事一覧
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
やっと秋らしくなってきましたが寒暖の差が大きいですね。
夏の間は、熱中症予防の為に、意識して水分摂取を心掛けた方も多いと思います。
猛暑日も多かったので、アイスクリームや冷えたビール、食事では冷やし中華など、冷たいものを口にすることも多かったのではないでしょうか。
こうした夏場の水分摂取や冷飲冷食は、熱中症予防やお身体のクールダウンの為には仕方のないことですし、またある程度必要な事でもあります。
しかし過剰気味な水分摂取や冷飲冷食は胃腸に負担をかけ、その影響は夏の終わりから秋口に現れます。
この時期の食欲不振や胃重などの胃の不具合、身体のだるさなどは、夏場に負担のかかった胃の疲れです。
胃の疲れは、放っておくと、秋から冬にかけての体力、抵抗力にも影響を与える可能性があります。
中医学(針灸や漢方などの中国伝統医学)では、「肝、心、脾(胃)、肺、腎」の五臓は、左記の順番で「母子関係」または「相生関係」にある、と考えます。
【五臓の母子関係】: 肝(母)→(子)心(母)→(子)脾(母)→(子)肺(母)→(子)腎(母)→(子)肝・・・・・・
上記の様に、肝は心の母で、心は肝の子。肝の子である心は脾に対しては母となり、脾は心の子。心の子である脾は肺の母・・・といった具合に関係が循環しています。
五臓の間には、上記の順番で、生じては受け渡してゆくというエネルギーの循環関係がある、という理解でも良いでしょう。
「胃」と関係の深い臓は「脾」ですが、上記の関係の通り、「脾(胃)」は「肺」の母であり、「肺」のエネルギーを生み出す親元の様な関係にあります。
夏の胃の疲れが取れないままだと、その子である肺のエネルギーも充実せず、乾燥する秋から初冬にかけて、肺が外気の影響を受けやすくなります。
その結果、風邪をひきやすくなるなど、体調を崩しやすくなる可能性があります。
胃の元気を取り戻すには、足の三里や、胃の中脘(ちゅうかん)、臍下の関元といったツボにお灸をするのが良いでしょう。
ただ、季節の変わり目でもあるこの時期、特に、寒暖差の大きい今年の様な気候では、胃腸の不具合だけでなく、様々な自律神経の乱れによる症状も併発します。
針灸治療は、胃腸症状や自律神経症状にも効果があります。
家庭でのお灸だけで改善しない様な症状が続く場合には、是非、針灸治療を受けてみてください。
コロナとインフルエンザの同時流行が心配されている今年の冬。
元気いっぱいで過ごせるよう、お体をいたわりましょう。
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こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
今年の東京は6月の内から猛暑日が続きました。
短い梅雨も終わって、これからまだまだ暑い日が続きそうです。
熱中症予防のためにも水分摂取は必要ですが、水分摂取が多過ぎたり、冷たいものを飲み過ぎると、胃腸が元気を無くしてきます。
プールに長く浸っていると皮膚がふやけてきたり、反って体を冷やしますよね。
胃腸も多量の水分に浸り続けることで冷えたりふやけたりして働きが悪くなる、そんなイメージです。
そのような状態にも針灸治療は効果を発揮します。
針や灸を受けたことの無い人でも、ツボに少し興味があれば『足三里(あしのさんり)』というツボの名前は聞いたことがあるかも知れません。
胃腸のツボ、滋養強壮のツボとして知られたツボで、松尾芭蕉が足三里に灸をすえながら旅をした、ということでも有名です。
胃や腸の働きを調えたり、弱った胃腸に元気を与えるのは針灸治療が本来得意とする分野なのです。
夏バテではありませんが、以前こんな患者さんがいらっしゃいました。
体質的にかなりの胃腸虚弱で、体力が無く、食も細く、西洋薬は胃に触るということで、継続的に漢方の煎じ薬を服用していました。
しかしある時、あまりにも体調が崩れ、煎じ薬はそのにおいだけで受け付けなくなりました。
そのため、(においや味が気になり難い)製剤漢方に切り替えたのですが、それでも胃に入ると気持ち悪くなって受け付けないといった具合でした。
胃腸虚弱を治すために漢方薬を服用していたのですが、その薬すら受け付けないくらい胃腸が弱ったのでは漢方薬もその効力を発揮することができません。
食事もほとんど取れなくなり、漢方薬局からの紹介で針灸にいらっしゃいました。
それだけ体力が弱っているので針灸の刺激量や使うツボは色々と工夫を要しましたが、治療を重ねる毎に、針灸の刺激で少しずつ胃腸が活動をはじめ、簡単な食事が取れるようになりました。
その後、漢方薬が服用できるようにまで回復し、再び漢方薬の治療に戻ってゆきました。
お薬はお薬の、針灸は針灸の特徴、特質があり、それらを活かして上手に使い分けや併用をすることを学んだ症例でした。
夏バテや胃腸の不調に対するセルフケアとしては、市販のお灸を使って足三里のツボに施灸するのも良いでしょう。
水分摂取が多くなりがちなこの時期の胃腸の不調や身体のだるさなどは、6月14日のブログ(湿邪に因る不調)で紹介したツボもご参照ください。
セルフケアでは間に合わない体のだるさや、胃腸虚弱・便秘などの胃腸不良でお悩みの方は是非一度、針灸治療を試してみてください。
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