ツボのおもしろさ
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
鍼灸専門の治療院などでは珍しくないことだと思いますが、
整骨院などで鍼灸を行っていると、症状のある部位から離れた場所に鍼を打っていると、患者さんから珍しがられることがあります。
針灸は常に上下・左右・内外・表裏、全体の繋がりの中で身体を診る医学ですが、
今回はいくつかのツボを紹介しながら針灸医学の特長を知って頂ければと思います。
足の外踝(そとくるぶし)の上5寸に「光明」(こうめい)というツボがあります。
名前の通り、”はっきりと良く見えるように”という意味のツボで、
足にあるツボですが、眼の症状に効果があるとされます。
外踝とアキレス腱の間にある「崑崙」(こんろん)というツボの名は中国の伝説上の山の名前です。
ツボが踝(くるぶし)のすぐそばにあり、踝が山のような形であることからこの名がついたという説もありますが、
足首から遠く離れた頭部の症状を治すことから、
頭部の重要性と、頭部が高い位置にあることを崑崙山に譬えてこの名が付けられたという説もあります。
手首の少し上にある「養老」(ようろう)というツボは、読んで字の如く、「老を養う」、
つまり加齢によって生じる諸症状、例えば腰痛などに用いられます。
痔や脱肛には、頭頂部にある「百会」(ひゃくえ)というツボを使って下に降りているものを引き上げようとしたりします。
このように、目や頭部に効くツボが足にあったり、
腰痛の治療で手に針を刺したり、
肛門の症状に頭頂部のツボを使うなど、
一見無関係に思える場所に施術すべきツボがあるのは針灸医学の面白いところかも知れません。
もちろん施術すべきツボは離れた場所ばかりにある訳ではありません。
目のすぐそばにも目のツボはありますし、腰そのものにも腰痛のツボはあります。
お腹には胃腸や便秘のツボが沢山あります。
「阿是穴」(あぜけつ)というツボなどは、特定の点(ツボ)を指すのではなく、辛いところを押してみて、
「阿、是!(アー、シー)」、つまり「あー、そこそこ!」
という場所がそのままツボである、とするものです。
辛い所(症状のあるところ)を中心に鍼を打つこともあれば、
辛い所から離れた場所に鍼を打つことも、
またその両方に打つこともあります。
それは、どの方法が良いとか悪いとかではなく、
症状や目的に応じたり、また、その先生の考え方によったりもします。
問題は、症状のある場所と原因や施術ポイントがほぼ一致していることもあれば、
原因や施術すべきポイントが症状から遠く離れた場所にあることもある、ということです。
これは実は現代医学でも同じことで、足の痺れは腰椎に原因があったり、頸椎を治療することで手の痺れが治ったり、というのと同じです。
最近は、現代医学の方面でも、ファシア(筋膜)が注目されたり(4月16日のブログもご参照ください)、
「臓器たちは語り合う」といった”人体の巨大ネットワーク”が注目されるなど
(丸山優二・NHKスペシャル「人体」取材班 /NHK出版新書)、
全身の繋がりをかなり重視している様に感じられます。
これを針灸医学では、全身をめぐる〝経絡″という繋がりの中で診て、施術すべき適切なツボを選択してゆくのです。
要は、きちんと原因を見極め、全体のバランスの中で、適切な施術箇所を見つけることが重要ということですね。
当院には様々なタイプの鍼灸師がいますので、
ご興味のある方は是非、色々な鍼灸治療をお試しください。
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