健康長寿のカギは腎臓と骨(2)
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
前回、『腎臓が寿命を決める』(黒尾誠著/幻冬舎新書)という書籍を紹介しました。
老化を促進し、寿命を縮める要因(の一つ)は、
血中のリンという成分が過剰になることと、
過剰なリンを排泄する負担によって腎機能が低下することである、
という内容でした。
とすると、老化を遅らせ、寿命を延ばす為には、リンの摂取を抑えたいところです。
ところが、このリンという成分、肉、魚、野菜、穀物、乳製品と、あらゆる食品に入っている様です。
しかも、その含有量が多いとされる食品は、タンパク質が豊富であったり、カルシウムが豊富であったりと、他の栄養素を摂る上でも必要なものばかりなのです。
リンの含有量(過剰摂取)を気にしていると必要なものまで何も食べられなくなりそうですね。
本書では、食品のリンの含有量だけでなく、その吸収率という点からの食事のアドバイスが書かれています。
例えば、大豆などは、リンの含有量は多いのですが、その吸収率は低い形のものだそうです。
ですから、タンパク質等の摂取源として、肉や牛乳の摂取割合を少し減らし、
その分、大豆製品の摂取割合を増やすなどの工夫も有効のようです。
間違いなく摂取を控えた方が良さそうなのは、スナック菓子や食品添加物、ファストフード類です。
リンの含有量が多い上に、その吸収率も高い形のものなので、リンを摂取し過ぎることになるようです。
食事以外に、私たちが注意出来ることは運動です。
前回、リンはその約80%が骨の主成分となっていることを紹介しました。
骨は、体の重みや運動の刺激によって適度なストレスがかかることで強くなります。
こうした刺激が無いと、骨は「そんなに強く無くても大丈夫だな」となって弱くなります。
その時、骨の中のリンやカルシウムは血中に溶け出していっています。
そうすると、血中のリンを排出する為に腎機能に負担が掛かります。
本書では、体を動かす(運動する)ということは、
骨に刺激を与えて、『リンを骨に閉じ込めること』につながり、
結果、血中のリンを濾過排出するという腎機能への負担を減らせる、としています。
このブログでも運動が大事ということを度々書いて来ましたので、
『え~、また運動!?』と思った方もいらっしゃるかも知れませんが、やはり運動は大事なのですね。
私たちの施術では、硬くなった筋肉や関節を緩めたり、痛みを軽減・緩和することはできますが、
体にストレスを与えて強く(丈夫に)する、というのは、ご自身で運動を行って頂くしかありませんね。
久々に書籍の紹介をしましたが、大変読みやすく分かりやすい本です。
老化を遅らせ、寿命を延ばしたい、と思う方、より詳しい内容を知りたい方は、
是非ご一読してみてください。
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