天気痛 (その2)
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
前回(4月5日のブログ)は、気候が交感神経に与える影響についてお話ししました。
「痛み」に関しては「温度」よりも『気圧』と『湿度』の影響力の方が大きいと言われているが、「気圧」については、気圧が下がると「副交感神経」が優勢になるとも言われているので、一見矛盾しているようだ、
というところまでお話しましたね。
今回は「気圧」が身体に与える影響ですが、
実は、気圧が低下すると、気圧が低下したことに対して身体がバランスがとれるまでは、
血中に物質が溶け込みにくくなったり、
一つ一つの細胞が膨張ぎみになると言われています。
少し話がそれますが、
当院にも設置してある『酸素カプセル』は、
気圧を上げたカプセルの中に入ることで、酸素が血中に溶け込む形で取り込まれ易くなり、
通常よりもより多くの酸素が体内に取り込まれ、身体の隅々にまで運ばれる、
というものです
(通常は、赤血球と結びついて運ばれる「結合型酸素」が99%であるのに対し、
血中に溶け込んで運ばれる「溶解型酸素」は1%程度のみと言われています)。
つまり、逆に気圧が下がると、身体にかかる空気圧が減るので、
身体(細胞)は膨張気味になり、血中にも物質が溶け込みにくくなる、といったイメージです。
そして実は、このときに、血中の肥満細胞からヒスタミンという物質が放出されて増加すると言われています。
このヒスタミンという物質、外部からの刺激に反応して増え、
アトピーや喘息などのアレルギーや炎症を起こしたりする作用がありますが、
「神経伝達物質」としては交感神経を刺激します。
組織の膨張で、神経と周囲の器官が触れやすくなって痛みが増し、
その一方で、ヒスタミンが神経伝達物質として交感神経を刺激する。
こうしたことが重なった結果、「痛み」につながる訳ですね。
では、こうした「天気痛」や「気象病」、一体どのように対処したら良いのでしょうか?
次回はその対処法についてお話したいと思います。