やはり脳には運動が最強!?
こんにちは。芝公園整骨治療院の藤本です。
前回(2022年9月10日)、『運動脳』(アンデシュ・ハンセン/サンマーク出版)という本を紹介しました。
「運動習慣」に対する意識をより高く持って頂けるように、
「運動習慣」が「脳」に対して、「何故」、「どのように」良いのかについての具体的な例を、
本書の中から少し紹介したいと思います。
例えば、私たちの身体(細胞)は日々代謝を行っています。
その過程で発生する『キヌレニンという代謝物質は脳に害を及ぼすが、筋肉中の成分によって無害化されると脳に到着できなくなる』そうです。『要するに筋肉が、機能障害を誘発するストレス物質を取り除く処理工場として働く』のだそうです。
つまり、『肝臓は血液に含まれる有害物質を除去して血液をきれいにするが、筋肉も同じような働きでストレスから脳を守っている』のだそうです。(『』は本書からの引用)
また、『主に大脳皮質(脳の外層部)や海馬で合成されるタンパク質』である『BDNF(脳由来神経栄養因子)』は、『脳神経が他の物質によって傷ついたり死んだりしないように保護している』と同時に、『新たに生まれた細胞を助け、初期段階にある細胞の生存や成長を促す役目』や、『脳の細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高め』る働き、そして『脳に可塑性を促して細胞の老化を遅らせる働きもしている』そうです。
この『BDNFの生成を促すのに、運動ほど効果的なものはない』そうです。
さらには、『海馬は記憶の中枢という仕事以外にも、感情を制御したり、空間を認識したり、過去に訪れた場所を見つけたりするといった重要な仕事をしている』が、
『運動によっても、海馬の細胞新生を促すことができる、というより、運動ほど脳細胞の新生を促せるものはないといっていい』そうです。
分かりやすい例を挙げれば、『毎日、意識的に歩くと認知症の発症率を40%減らせる』そうです。
どうですか?「身体を動かさなくては!!」という気持ちになってきましたか?
もちろん闇雲に運動すればするほど良いという訳ではなさそうです。
先日(8月13日)このブログでも、「筋トレもやり過ぎには注意(!?)」というデータを紹介しましたが、
本書でも、(少なくとも脳に対しては)『疲労を覚えるほど運動すると、かえって逆効果になる』と言っています。
これは、運動すると脳に流れ込む血流が増え、それによって脳の働きが促進されるが、疲れるほど運動すると、筋肉により多くの血液が必要になり、血液が脳から筋肉へと流れを変えて、脳の血流量は逆に減るためのようです。
かと言って、あまりにも軽くこなせる程度の運動では「運動」の内に入らないですが、
そのあたりの、どのような、そして、どの程度の運動が適当かも含め、
本書には、様々な症例やデータに基づいたお話が語られていますので、
ご興味を持たれた方は、是非ご一読ください。
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